逆アルデンテ!? <お米の話その1> |
「髙野」にとって大事な食材であるお米の話を少し…。
1年で一番寒くなってきたこの時期、
更にお米が美味しくなってきています。
お米が収穫されたての”新米”の時が
一番美味しいのではないのか…?
「食欲の秋」の到来を感じさせてる”新米”は
水分も多いので瑞々しく、
新米の甘いでんぷん香りも多いので
風味の部分においての美味しさを感じます。
年を越して、寒の入りをしたこの時期のお米は
水分がいい具合に無くなり、
中の成分が凝縮し落ち着いてきます。
噛むとしみじみ美味しいなぁと更に旨味を感じるのは
この頃のお米です。
ワインのヌーボーと少し熟成させたものの違いに似ているかもしれません。
「髙野」では開店当初より、白米にこだわり、
”ご飯がうちのメインディシュです!”と言ってお出ししています。
(決して京都の某有名店のマネをした訳ではありません^^;)
お客様の中にはご飯までのお料理を前座と言う方も…(><)ご飯は日本人のソ-ルフード。
毎日食べるものだからこそ、その美味しさを追求したいと思いました。
ご飯は”煮る、蒸す、焼く”の調理過程を一つの鍋で蓋を開けずに炊き上げられます。
視覚や味覚を頼らずに、中の状態を見極めるという技術が必要になります。
固めや柔らかめ…ご飯の好みは様々と思いますが
「髙野」が求めるご飯とは…?
お米の持つ旨味を十分に引き出されたご飯である事。
お米の旨味であるでんぷんを外に逃がさないよう
表面を変形させる事なく炊き上げます。
旨味を外に逃がさないという点では、
ステーキを焼く時の考えと一緒でしょうか。
中のでんぷんにもしっかり熱を入れた
ご飯の食感は、外側しゃっきり、中はもっちり。
髙野ではこれを【逆アルデンテ】と表現しています。
テレビ朝日の「食彩の王国」で紹介いただいた際に
”髙野のご飯”を表す言葉として考えました。
固いご飯とはちょっと違います。
歯ごたえのある食感持つことで良く噛み
でんぷんをしっかり甘みにかえて
後味に旨味を十分に感じてもらいたいと思っています。
この様な炊き方をする為に、
どの様なお米を使うか、精米方法、とぎ方、
炊く器材、火の入れ方など、
探究のこの10年でした。
まだまだ探究し続けます。
このお話はまたこの次に…